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2025/05/15 15:06:44

指値注文と逆指値注文とは?FX初心者でも分かる使い方と違いを解説

この記事は最後に更新されました 2025/07/30 12:14:35

指値注文と逆指値注文とは?FX初心者でも分かる使い方と違いを解説

FXで利益を出すためには、相場の方向性を予測するスキルはもちろん重要ですが、それと同じくらい大切なのが「いつ、どのように注文を出すか」です。特に、狙った価格で確実に取引を成立させたり、思わぬ損失を限定したりするためには、「指値注文」と「逆指値注文」の理解が不可欠です。

この2つの注文方法は、FX取引を始めたばかりの初心者からベテラントレーダーまで、あらゆるレベルの投資家にとって必須のツール。しかし、「指値と逆指値ってどう違うの?」「どんな時に使えばいいの?」と疑問に感じている方もいるかもしれません。

本記事では、指値注文と逆指値注文の基本的な仕組みから、それぞれのメリット・デメリット、そして具体的な活用シーンまで、FX取引における必須の注文方法を徹底的に解説していきます。

指値注文(Limit Order)とは?

指値注文とは、「現在の価格よりも有利な価格」を指定して注文を出す方法です。これは、自分の思い描く「理想の価格」で取引を成立させたい場合に利用します。

  • 買いの指値注文: 現在の価格より安い価格を指定して買う注文です。「ここまで下がったら買いたい」という戦略的な買いに利用されます。
  • 売りの指値注文: 現在の価格より高い価格を指定して売る注文です。「ここまで上がったら売りたい」という利益確定や、高値からの反転を狙った売りに利用されます。

指値注文のメリット・デメリット

指値注文は、自分の希望する価格で取引ができる便利な注文方法ですが、必ずしも約定するとは限らず、機会損失のリスクも伴います。本節では、指値注文の仕組みや利点・注意点をわかりやすく解説し、計画的なトレードに活かすためのポイントをご紹介します。

メリット

  • 希望通りの有利な価格で取引できる可能性が高い: 指値注文の最大の魅力は、自分の目標とする価格で確実に取引を行える点です。これにより、エントリー後の利益幅を最大化したり、決済でより多くの利益を確保したりするチャンスが生まれます。
  • 相場に張り付く必要がない: 注文を出しておけば、指定した価格に到達した際に自動で約定します。そのため、常にチャートを監視し続ける必要がなく、日中忙しい方でも自分のペースで取引できます。
  • 計画的な取引が可能: 事前に分析した上で、エントリーや決済のポイントを明確に設定できるため、感情に流されることなく計画的なトレードが行えます。

デメリット

  • 価格に到達しなければ約定しない: 指定した価格に相場が届かなければ、注文がいつまで経っても成立しない可能性があります。これにより、大きなトレンドに乗り遅れるといった機会損失のリスクがあります。
  • 急な変動に対応できない: 相場が指定価格を通過して一方向に急激に動いた場合、指値注文が約定することなく、そのままトレンドが続いてしまうことがあります。

逆指値注文(Stop Order)とは?

逆指値注文とは、「現在の価格よりも不利な価格」を指定して注文を出す方法です。一見すると不利な価格での取引のように思えますが、これは主に「損失の拡大を防ぐ(損切り)」目的や、「トレンドに乗り遅れない」目的で利用される、FX取引における非常に重要なリスク管理ツールです。

  • 買いの逆指値注文: 現在の価格より高い価格を指定して買う注文です。「この価格を突破したら、さらに上がりそうだから買いたい」という順張りや、「売りポジションの損切り」として利用します。
  • 売りの逆指値注文: 現在の価格より安い価格を指定して売る注文です。「この価格を割り込んだら、さらに下がりそうだから売りたい」という順張りや、「買いポジションの損切り」として利用します。

逆指値注文のメリット・デメリット

逆指値注文は、損失を限定したり、トレンドに乗るために活用できる便利な注文方法です。一方で、スリッページやストップ狩りといったリスクも存在します。本節では、逆指値注文の仕組みと活用法、注意点について初心者の方にもわかりやすく解説いたします。

メリット

  • 損失を限定できる(損切り: 相場が予想と反対に動いた際、あらかじめ決めた損失許容額で自動的にポジションを決済できます。これにより、感情に流されずに冷静に損切りを実行でき、大きな損失を防ぐことができます。FXにおけるリスク管理の最も重要な要素の一つです。
  • 利益を確保できる(トレーリングストップなど): 利益が出ているポジションに対して、逆指値注文を有利な方向に移動させることで(トレーリングストップ)、もし相場が反転しても利益の一部を確実に確保できます。
  • トレンドに乗る(ブレイクアウト狙い): 特定の価格帯を突破した際に、自動で新規ポジションを持つことで、トレンドの初動に乗り遅れることを防げます。

デメリット

  • 指定価格で約定しない可能性がある(スリッページ: 相場の急変動時や、流動性が低い時間帯には、指定した価格よりも不利な価格で約定する「スリッページ」が発生することがあります。逆指値注文の場合、このスリッページによって想定以上の損失が出ることが稀にあります。
  • 「狩り」に遭うリスク: 大口の投機筋が、トレーダーの損切りライン(逆指値が集中する価格帯)を狙って意図的に相場を動かし、損切りを誘発する「ストップ狩り」のリスクがゼロではありません。

指値注文と逆指値注文の具体的な活用シーン

これらの注文方法は、単独で使うだけでなく、組み合わせて使うことで、より高度なトレード戦略が可能になります。

新規注文で活用する

  • 安値で買いたい/高値で売りたい場合(指値):
    • 現在のレートが150.00円の時、149.50円まで下がったら買いたい → 「買い指値149.50円」
    • 現在のレートが150.00円の時、150.50円まで上がったら売りたい → 「売り指値150.50円」
  • ブレイクアウト(順張り)を狙う場合(逆指値):
    • 現在のレートが150.00円の時、150.20円を上抜けたらさらに上がると予想し買いたい → 「買い逆指値150.20円」
    • 現在のレートが150.00円の時、149.80円を下抜けたらさらに下がると予想し売りたい → 「売り逆指値149.80円」

決済注文で活用する(OCO注文、IFD注文など)

FXでは、これらの注文方法を組み合わせて、新規注文と決済注文を同時に設定できる便利な機能があります。

1. OCO(One Cancels the Other)注文:

新規ポジションを保有後、利益確定の指値注文損切りの逆指値注文を同時に設定する注文方法です。どちらか一方が約定すると、もう一方は自動的にキャンセルされます。

「利食いと損切りを両方設定したい」という場合に非常に便利で、リスク管理の基本となります。

関連記事:FXにおけるOCO注文とは?仕組みと活用方法を徹底解説🔗

2. IFD(If Done)注文

「もし新規注文が約定したら、次に決済注文を出す」という条件付きの注文方法です。例えば、「150円で買えたら、151円で利食い、149円で損切り」といった戦略を事前に設定できます。

新規エントリーと同時に利益確定・損切りも設定したい場合に有効です。

関連記事:FXにおけるIFD注文とは?仕組みと活用方法を徹底解説🔗

指値・逆指値注文利用のポイントと注意点

1. 必ず損切り(逆指値)を設定する: FX取引における最大の教訓の一つは、「損切り」の重要性です。ポジションを持つ際には、必ず同時に逆指値注文を設定し、許容できる最大損失額を限定しましょう。 これにより、精神的な負担を減らし、感情的な取引を避けることができます。

2. スリッページに注意する: 特に相場が急変動している時や流動性が低い時間帯(早朝など)には、指定した価格と実際に約定した価格にずれが生じる「スリッページ」が発生することがあります。逆指値注文の場合、このスリッページによって想定以上の損失が出ることが稀にあるため、注意が必要です。

3. 週末越えのリスク: 金曜日の市場クローズから月曜日の市場オープンにかけて、相場が大きく変動する「窓開け」が発生することがあります。この際、週末前に設定していた指値・逆指値が、想定とは大きく異なる価格で約定してしまうリスクがあるため、週末を跨ぐポジションは慎重に検討しましょう。

まとめ

FX取引で成功するためには、単にチャートを分析するだけでなく、「指値注文」と「逆指値注文」を使いこなすことが非常に重要です。

指値注文は、より有利な価格で取引を成立させ、利益を最大化するチャンスを与えてくれます。一方、逆指値注文は、あなたの資金を守り、無用な損失を拡大させないための必須のリスク管理ツールです。

特にFX初心者の方は、まずは小さなロットから始め、OCO注文などを活用しながら、この2つの注文方法に慣れることから始めてみましょう。これらの注文方法をマスターすることで、あなたのFX取引はより計画的で、リスクの少ないものになるはずです。

Cashback Islandでは、FX取引の学習コンテンツを随時更新しています。より多くの為替知識や投資テクニックを身につけたい方は、ぜひ「Cashback Island トレードガイド」セクションをご覧ください。

よくあるご質問

Q1. 成行注文と指値注文、どちらを使うべきですか?

A1. 今すぐの価格で取引を成立させたい場合は成行注文が適していますが、特定の有利な価格で取引したい場合は指値注文が適しています。利益を追求し、損失を限定するためには、指値注文と逆指値注文を組み合わせた戦略が推奨されます。

Q2. 逆指値注文はどんな時に特に役立ちますか?

A2. 逆指値注文は、主に損失を限定する「損切り」として非常に役立ちます。また、価格が特定の水準を突破した際に、トレンドに乗るための新規注文としても使われます。外出中や就寝中など、チャートを見られない時間帯でもリスク管理ができるため、積極的に活用すべき注文方法です。

Q3. 指値注文を設定したのに約定しないのはなぜですか?

A3. 指値注文は、指定した価格に相場が到達しないと約定しません。相場が指定価格まで動かなかったか、瞬間的に到達したものの、流動性が低く注文が拾われなかった(一部約定や未約定)可能性があります。特にマイナーな通貨ペアや、市場が閑散とする時間帯では起こりやすくなります。

【免責事項】
本記事は、あくまで一般的な情報提供を目的としており、投資助言や推奨を行うものではありません。FX取引には、レバレッジ取引の特性などにより預託証拠金を上回る損失が発生する可能性があり、元本割れのリスクを伴います。投資の際は、ご自身の投資目的・財務状況・リスクを十分にご考慮のうえ、慎重に判断をお願いします。Cashback Islandは、本記事の内容に基づき行われた取引結果について、一切責任を負い兼ねます。

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