FXにおけるOCO注文とは?仕組みと活用方法を徹底解説
FXや株式取引で、「注文を出した後にチャートから目が離せない…」そんな悩みを抱えていませんか?取引のチャンスを逃したくない、でも仕事や用事でずっと画面を見ていられない。そんな時に役立つのが「OCO注文」です。
この記事では、OCO注文の基本的な使い方から、そのメリット、そして指値と逆指値を組み合わせた具体的な設定方法までをわかりやすく解説します。この記事を読めば、OCO注文がトレーダーの取引をどのようにサポートしてくれるのか理解できるでしょう。
OCO注文とは?
OCO注文(One Cancel the Other Order)とは、2つの異なる注文を同時に出し、どちらか一方が成立した時点でもう一方の注文が自動的にキャンセルされる注文方法です。この頭文字を取って「OCO」と呼ばれます。
この注文は、主に利益確定の指値注文と、損切りの逆指値注文を同時に出す際によく利用されます。これにより、価格が予想通りに動いて利益が出た場合も、予想に反して損失が出た場合も、事前に設定した価格で自動的に決済されるように設定できます。
OCO注文がもたらすメリットと使い方
OCO注文を使う最大のメリットは、決済の自動化にあります。これによって、トレーダーは以下の恩恵を受けることができます。
1. 取引機会を逃さず、精神的な負担を軽減
市場は24時間動いているため、常にチャートに張り付いていることは現実的に不可能です。しかし、OCO注文を使えば、寝ている間や仕事中でも、事前に設定した価格に達した時点で取引が自動で完了します。これにより、価格の急変動に慌てて対応する必要がなくなり、精神的な負担が大幅に軽減されます。
2. 感情的な判断を防ぎ、冷静な取引を可能に
手動で決済を行う場合、「もう少し利益が伸びるかも」と欲を出してしまい、結局利益を逃したり、「いつか相場が戻るだろう」と損切りをためらって損失を拡大させたりすることがあります。OCO注文は、あらかじめ決めたルール通りに機械的に決済してくれるため、感情に左右されない冷静な取引が可能です。ルールに基づいた取引は、長期的な成功に不可欠です。
OCO注文と他の注文方法の違い
OCO注文と似た注文方法に、IFD注文やIFDOCO注文があります。それぞれの違いを理解することが、適切な注文方法を選ぶ上で重要です。
IFD注文(If Done Order)
IFD注文は、「もし〇〇の条件で新規注文が成立したら、次の決済注文を出す」という注文方法です。新規注文と、その新規注文が成立した場合に発動する決済注文をセットで出します。新規エントリーから決済までを自動化できますが、決済注文は一つしか設定できません。
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IFDOCO注文
IFDOCO注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせたものです。「もし〇〇の条件で新規注文が成立したら、その後の決済は利益確定の指値と損切りの逆指値のどちらか一方が成立した時点でキャンセルする」という注文になります。新規注文から利益確定、損切りまでをすべて自動化できるため、非常に便利な注文方法です。
OCO注文の設定方法と活用例
ここでは、具体的なOCO注文の設定方法と、実践的な使い方を解説します。
設定方法:利益確定と損切りを同時に設定
現在の価格が1ドル150円のときに、ドル円の買いポジションを保有しているとします。このとき、以下のように設定します。
- 利益確定の目標価格を152円に設定(指値注文)
- 損切りの許容価格を149円に設定(逆指値注文)
この2つの注文をOCO注文で同時に出しておけば、価格が152円に到達して利益が確定した時点で、149円の損切り注文は自動的にキャンセルされます。逆に、価格が149円に下落して損切りが成立すれば、152円の利益確定注文は自動的にキャンセルされます。これにより、予想外の相場変動にも適切に対応できます。
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活用例:保有ポジションのリスク管理
既に保有しているポジションに対して、リスク管理のためにOCO注文を設定する使い方です。チャートを継続的に見ることができない日中や、就寝前に設定しておくことで、急な価格変動による大きな損失を未然に防ぐことができます。また、相場が特定の範囲(レンジ)で動くと予想される場合、レンジの上限で「売り+損切り」、下限で「買い+損切り」のOCO注文を同時に設定し、どちらかのブレイクアウトを待つといった戦略にも活用できます。
まとめ
OCO注文は、トレーダーの取引を効率化し、リスク管理を徹底するための強力なツールです。
指値と逆指値を組み合わせることで、チャートに張り付くことなく、感情に左右されない自動決済が可能になります。OCO注文だけでなく、IFDOCO注文なども活用し、よりスマートなFX取引を目指しましょう。
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よくあるご質問
Q1. OCO注文はすべてのFX会社で使えますか?
A1. はい、主要なFX会社であれば、ほとんどの場所でOCO注文を利用できます。ただし、プラットフォームによって設定画面や操作方法が異なる場合があるので、事前にデモ口座などで確認しておくことをおすすめします。
Q2. OCO注文は新規注文にも使えますか?
A2. いいえ、OCO注文は基本的に決済注文に使うものです。新規注文と決済注文をセットで出したい場合は、IFD注文やIFDOCO注文を利用するのが一般的です。
Q3. OCO注文のキャンセルはできますか?
A3. はい、注文が成立する前であれば、いつでもキャンセル可能です。OCO注文を出した後に相場状況が大きく変わった場合などは、手動でキャンセルしてから新しい注文を出し直すことができます。
【免責事項】
本記事は、あくまで一般的な情報提供を目的としており、投資助言や推奨を行うものではありません。FX取引には、レバレッジ取引の特性などにより預託証拠金を上回る損失が発生する可能性があり、元本割れのリスクを伴います。投資の際は、ご自身の投資目的・財務状況・リスクを十分にご考慮のうえ、慎重に判断をお願いします。Cashback Islandは、本記事の内容に基づき行われた取引結果について、一切責任を負い兼ねます。