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2025/06/11 16:43:43

FXにおけるIFD注文とは?仕組みと活用方法を徹底解説

この記事は最後に更新されました 2025/09/10 15:08:21

FXにおけるIFD注文とは?仕組みと活用方法を徹底解説

株式やFXの世界では、いかにして感情に流されず、計画的に取引を行うかが成功の鍵を握ります。数ある注文方法の中でも、IFD注文(イフダン注文)は、この目標を達成するための最も強力なツールのひとつです。

この記事では、IFD注文の基本概念から、具体的な活用法、さらにはよくある質問まで、初心者にも分かりやすく徹底的に解説します。

IFD注文とは何か? その仕組みを徹底解説

IFDとは「If Done」の略で、「もし(最初の注文が)成立したら、次の注文を出す」という意味を持つ、条件付きの注文方法です。この注文の最大の特長は、新規注文と決済注文をセットで発注できる点にあります。

例えば、「ある株を1000円で買いたい」と考えたとします。IFD注文を使えば、この買い注文を約定した後に、「この株を1100円になったら売る」という決済注文、または「950円まで下がったら損切りする」という決済注文を、あらかじめ設定しておくことができます。つまり、最初の注文が成立した瞬間に、次の注文が自動的に有効になるのです。

この仕組みにより、市場を常に監視する必要がなくなり、日中仕事で忙しい方でも、取引チャンスを逃すことなく、計画的な取引が可能になります。

IFD注文がトレーダーに選ばれる理由とメリット

なぜ多くのプロトレーダーや個人投資家がIFD注文を好んで使うのでしょうか。その理由は、IFD注文がもたらす以下の複数のメリットにあります。

時間の効率化と精神的負担の軽減

現代の多忙な生活において、リアルタイムでチャートに張り付くことは現実的ではありません。IFD注文は、一度設定すればあとは自動的に取引が進むため、時間的な制約から解放されます。取引チャンスを逃す心配がなくなるだけでなく、常に相場の動きを気にする精神的なストレスも大幅に軽減されます。

感情に左右されない一貫した取引

多くの取引の失敗は、「もう少し利益が出るかも」という欲や、「これ以上損をしたくない」という恐怖といった感情的な判断から生まれます。IFD注文では、事前に取引のルール(エントリー価格、利益確定価格、損切り価格)を明確に決めておくため、感情的な衝動による取引を防ぎ、一貫した取引ルールを守ることができます。これは、長期的に安定した利益を追求する上で非常に重要な要素です。

厳格なリスク管理と資金保全

IFD注文の最も重要なメリットの一つが、厳格なリスク管理が可能になることです。新規注文と同時に、必ず損切りライン(逆指値注文)を設定することで、想定外の価格急落による大きな損失を未然に防ぎます。これにより、最大損失額を事前に把握でき、資金管理が容易になります。特に、相場の変動が激しい局面では、この機能があなたの資産を守る盾となります。

IFD注文の具体的な活用例:指値と逆指値を組み合わせる

IFD注文の真価は、指値と逆指値という他の注文方法と組み合わせることで発揮されます。ここでは、代表的な活用シナリオをいくつかご紹介します。

シナリオ1:押し目買いと利益確定・損切りの同時設定

現在の株価が1000円の銘柄があるとします。あなたは、株価が一時的に下落したタイミング(押し目)で買いたいと考えています。

  1. 新規注文(買い): 「株価が950円まで下がったら買う」という指値注文をIFDの起点に設定します。
  2. 決済注文(売り): この買い注文が約定した場合に、以下の2つの注文を同時に有効にします。
    • 利益確定: 「株価が1100円になったら売る」という指値注文。
    • 損切り: 「株価が900円まで下がったら売る」という逆指値注文。

この設定により、あなたが市場を見ていない間に、条件が満たされれば自動的に取引が始まり、利益確定または損切りのいずれかの決済が行われます。

関連記事:損切りと利確タイミングの基本|初心者向けトレード入門🔗

シナリオ2:ブレイクアウト戦略と連動した自動取引

特定の価格帯を上抜けた(ブレイクアウト)タイミングで、トレンドに乗った取引を開始したい場合にもIFD注文は有効です。

  1. 新規注文(買い): 「株価が1050円を超えたら買う」という逆指値注文を設定します。
  2. 決済注文(売り): 新規注文が約定した場合、利益確定のための指値注文と、万が一の反転に備えた逆指値注文を自動的に設定します。

この戦略は、相場の勢いを捉えたい場合に非常に有効です。

IFD注文を利用する上での注意点とデメリット

IFD注文は強力なツールですが、完璧なものではありません。利用する上で知っておくべき注意点があります。

注文が約定しないリスク

設定した新規注文の価格に市場が到達しない場合、IFD注文は一切機能しません。特に、値動きが少ない銘柄や、流動性の低い市場では、このリスクを考慮しておく必要があります。

急激な相場変動時のスリッページ

IFD注文は指定価格での約定を期待しますが、市場が急変する局面(経済指標発表時やフラッシュクラッシュなど)では、設定した価格から大きく乖離した価格で約定してしまう可能性があります。これを「スリッページ」と呼び、想定以上の損失につながるリスクがあります。

関連記事:スリッページとは?発生する理由とその対策を詳しく解説🔗

注文の見直しと管理の重要性

一度設定したIFD注文は、約定するまで有効なままです。しかし、市場環境や経済状況は常に変化します。古い条件のまま放置しておくと、意図しないタイミングで取引が成立してしまう可能性があるため、定期的な注文の見直しと管理が不可欠です。

まとめ

IFD注文は、指値や逆指値といった他の注文方法と組み合わせることで、時間的な効率化、感情に左右されない取引、そして厳格なリスク管理という3つの大きなメリットを享受できます。

賢くIFD注文を使いこなすことができれば、あなたの取引はより計画的で、ストレスのないものになるでしょう。まずは、少額の取引から試してみて、その便利さと有効性を体感することをお勧めします。

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よくあるご質問

Q1. IFD注文とOCO注文の違いは何ですか?

A1. IFD注文が「最初の注文が成立したら、次の注文を出す」という2段階の注文であるのに対し、OCO注文(One Cancel the Other)は、「2つの注文を同時に出し、片方が約定したらもう一方を自動的にキャンセルする」という注文方法です。IFDは新規注文と決済注文のセットですが、OCOは通常、決済注文(利益確定と損切りの両方)を同時に出す際に使われます。

Q2. IFD注文はどの金融商品で使えますか?

A2. IFD注文は、FXや株式、先物取引など、多くの金融商品で利用できます。ただし、証券会社や取引所によっては対応していない場合もあるため、利用する前に必ず確認しましょう。

Q3. IFD注文をキャンセルすることはできますか?

A3. はい、最初の新規注文が約定する前であれば、IFD注文全体をキャンセルすることができます。ただし、新規注文がすでに約定してしまっている場合は、決済注文のみを個別に変更またはキャンセルできる場合があります。操作方法については、ご利用の証券会社の取引ツールをご確認ください。

免責事項】
本記事は、あくまで一般的な情報提供を目的としており、投資助言や推奨を行うものではありません。FX取引には、レバレッジ取引の特性などにより預託証拠金を上回る損失が発生する可能性があり、元本割れのリスクを伴います。投資の際は、ご自身の投資目的・財務状況・リスクを十分にご考慮のうえ、慎重に判断をお願いします。Cashback Islandは、本記事の内容に基づき行われた取引結果について、一切責任を負い兼ねます。

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