IRR（Internal Rate of Return）は、日本語で「内部収益率」と呼ばれ、投資収益率を複利の基礎で計算したものです。

IRRは割引率を計算する方法であり、将来の受取金額の現在価値が現在の投資金額の現在価値に等しくなるようにします。つまり、割引率の正味現在価値（NPV）がゼロになります。

IRRが借入金や利率などの投資コストよりも高い場合、投資目標として有利です。一方、IRRが投資コストよりも低い場合、投資を回避することが賢明かもしれません。買収ファンドやベンチャーファンドの運用成績を評価する重要な指標としても機能します。

現在から「t」年後に受け取るキャッシュフローを「Ct」とし、年利率を「r%」とし、n年間受け取るとします。その場合、現在価値Pは各期間のキャッシュフローが「Ct÷(1+r)のt乗」の合計となります。

現在価値Pは、「Ct」と「r」を既知の値として使用して求めることができますが、「r」はまた、既知の値として「P」と「Ct」を使用して求めることもできます。この確定された収益率「r」が内部収益率です。

債券投資では、将来の利息（クーポン）収入と償還時の償還価格（額面）が債券価格の現在価値に等しい場合、複利収益率と呼ばれます。収益率を計算する方法の一つです。