ECN（Electronic Communications Network、電子証券取引ネットワーク）方式は、NDD（ノンディーリング）方式に分類される注文方式の一つです。最近では多くのFXブローカーが、このNDD方式を採用しています。

NDD方式とは、ディーラーを介さずに投資家の注文を電子的に直接執行するシステムです。この方式では、トレーダーにとって不利益となる点がほとんどなく、非常に優れた約定力を発揮します。

NDD方式には、ECN方式とSTP（Straight Through Processing、ストレートスループロセッシング）方式の二種類があります。

ECN方式: トレーダーの注文をオークション形式でマッチングさせるスタイルです。投資家の注文が電子商取引所に即座に集められ、売買注文がオークション形式で合致すれば取引が成立します。このため、売り注文と買い注文のバランスによってはマッチングできない場合もあります。投資家の注文状況は板情報として確認可能です。

STP方式: 一連の取引プロセスをすべて電子的に自動で行うスタイルです。STPはECNの流動性をうまく補完するオーダー処理方式であり、非常に透明性の高い取引が実現できます。STPを採用しているFXブローカーは、トレーダーにとって非常にお勧めとされています。

一方、国内FX業者の場合、DD方式（ディーラー・デスク方式）と呼ばれる方法で投資家の注文を受けるケースが多いです。DD方式では、投資家からの注文の一部を市場につながずに、FX業者が相手方となって取引を成立させます。

対照的に、海外FX業者で主流のNDD方式では、投資家からの注文をすべて市場につなぎます。ECN方式を採用しているFX業者で取引している投資家の注文は、電子商取引所に即座に集められ、売買注文がオークション方式で合致すれば取引が成立します。