順張りとは、マーケットのトレンドに従って取引を行う手法を指します。具体的には、FXや株式取引において、特定の銘柄が上昇トレンドにある時に、価格が移動平均線などのサポートライン付近まで下落するのを待ち、「買い」のポジションを取る方法です。

上昇トレンドが続いている場合、通常は企業の業績が好調であるなどのポジティブな要因が背景にあります。そのため、上昇相場は基本的に下落しにくいのですが、投資家の利益確定売りなどにより一時的に価格が下がることがあります。このようなタイミングで取引を行うことで、リスクを抑えた取引が可能となります。

このような理由から、順張りは投資初心者にも向いているとされています。しかし、価格の下落が突然の悪材料によるものである場合、上昇トレンドが下落トレンドに転じている可能性もあります。そのため、下落の理由を十分に調査した上で順張りを行うことが重要です。

トレンドに合わせた取引を行うため、順張りは「トレンドフォロー」とも呼ばれます。上昇相場では買い注文を入れてトレンドに乗り、下落相場では売り注文を入れてトレンドに乗ります。これに対し、トレンドの流れに逆らって売買を行う手法が「逆張り」です。一般的には、短期売買には「順張り」が、中長期投資には「逆張り」が適していると言われています。