銀行間相場は、インターバンク市場で行われている為替取引のレートを指します。この相場では、世界中の銀行が互いに為替取引を行い、24時間、電話やインターネットなどを通じてやり取りされます。銀行が顧客との取引においては、この銀行間相場のレートが基準となります。

主要な金融センターである東京、シンガポール、ニューヨーク、ロンドンなどを中心に、世界中の取引ごとにレートが決定されています。そのため、同時刻における銀行間相場は複数存在し、すべての取引は1対1の相対取引となります。

銀行間相場では、複数の銀行間での取引によって形成されるレートの中から、有利なレートが選択されます。そして、この選ばれたレートが基準となり、対顧客向けのレートが決定されます。

かつては、銀行間相場での取引が可能なのは銀行のみでした。しかし、外国為替業務の自由化により、大手保険会社や証券会社などの機関投資家も参加するようになりました。この変化は、外為法の改正により、本来銀行が独占していた取引に、大手の保険会社などが参加できるようになったためです。

為替レートは、金融機関間での取引によって形成される銀行間相場と、銀行が一般企業や個人と取引する際に適用されるカスタマーズレートの二つがあります。