外貨準備とは、中央銀行などの通貨当局が保有する準備資産で、為替介入や外貨建て債務の返済に使用される金や外貨などを指します。

この準備資産は、通貨危機などの緊急時に他国に対する外貨建て債務の返済が困難になった場合に備えるものです。各国の通貨当局がすぐに利用できる形で保有しています。

外貨準備は主に、外貨資産（預金、証券など）、IMFリザーブポジション（IMF加盟国が出資金に応じてIMFから借りられる与信額）、SDR（IMF加盟国が持つ特別引出権）、そして金（ゴールド）で構成されています。

日本では、財務省（外国為替資金特別会計）と日本銀行が外貨準備を保有し、その総計は毎月「外貨準備等の状況」として財務省が公表しています。外貨準備高とは、国が支払いのために用意している外貨の総額を指し、外貨準備高が大きいほど対外支払い能力が高いことを示します。日本は世界でも有数の外貨準備保有国であり、その内容は外貨としての証券と預金が全体の約9割を占めています。