ナッシング・ダンは市場用語で、取引が不成立であることを意味します。これは、ディーリングにおいて、提示されたプライス（レート）を見送る場合に、クウォート（レート提示）をされた相手方に伝える合図（言葉）です。

通常、ディーラーやブローカーは市場での取引を行う際に、クウォートを受けた後、その価格に納得する、取引を成立させるか否かを決定します。もし取引を成立させない場合、ナッシング・ダンと伝えます。これにより、相手方は取引が成立しないことを理解し、その価格での取引が行われないことを把握します。

逆に、取引が成立した場合はダン（Done）といい、これは通常取り消すことができません。ダンがされた場合、取引が確定し、双方の合意のもとで取引が完了したことを意味します。

インターバンク市場では、ディーラーやブローカーが迅速に取引を行うために、短い言葉や合図が利用されます。ナッシング・ダンやダンなどの用語は、取引のスピードと効率性を高めるために役立っています。