イニシャルクレイムは、米国の全土で1週間に新たに失業保険給付を申請した人数を示す指標です。これは、失業した個人が初めて失業保険の給付を受けるために申請した数を集計したものであり、失業者数の増加を反映します。

この指標は、毎週木曜日に米国の厚生労働省から全米および州ごとの数字が発表されます。一週間ごとの数値は大きく変動するため、トレンドを把握するためには4週間移動平均などの平滑化手法が頻繁に用いられます。

新規失業保険申請件数は、雇用統計の先行指標として利用され、雇用改善の指標として重要視されます。一般的には、40万人を下回ると雇用改善の一つの目安とされていますが、時期によっては30万人が目安となることもあります。

イニシャルクレイムは景気のピークや底に対して約2〜3カ月の先行性があるとされており、雇用統計の推移を予測するための重要な指標の一つです。また、失業率が公表される前に数回発表があるため、雇用統計のコンセンサスを形成する際にも参考にされます。